-27- 


岸辺の旅
小さいおうち
黒猫・モルグ街の殺人

ラブリー・ボーン
美しき姫君  発見されたダ・ヴィンチの真作
ノルウェイの森
スプートニクの恋人






スプートニクの恋人            村上春樹

 

好きだな、この本。
村上作品の中で、羊のシリーズに迫るくらい好きだったな。
いつものことながら、主人公の心はよく響いてくる。そしてこれもいつものことながら、私は女なのに村上文学の中に出てくる女性たちは私にとって難しい。






<101229>





ノルウェイの森              村上春樹

  

18年前の心を描きながら、そのころの気持ちを回想し包み込む今の気持ちが感じられる。それは淡々としているようでもあり、いとおしんでいるようでもあった。
「死は生の対極存在なんかではない」二十歳前後でそれを感じてしまうのはつらいけれど、誰もがそれを感じ取れるというものでもないはず。主人公ワタナベの感性や内面が、彼の言葉や行動を通して伝わってくる。


映画を観るに先立って再読。
20年以上も経っているから、つい若者達を見る目線になってしまう。
でも回想形式なのを考えると、その味わい方もあながち外れていないかもしれない。

<101222>









美しき姫君  発見されたダ・ヴィンチの真作
          マーティン・ケンプ パスカル・コット    楡井浩一・訳

  


<101116>






ラブリー・ボーン       アリス・シーボルド      片山奈緒美・訳



<101103>





          
                 アレッサンドロ バリッコ   鈴木昭裕・訳



<101028>






黒猫・モルグ街の殺人       ポー   小川高義・訳



<101021>





小さいおうち            中島 京子

   戦前の東京で、タキは若いサラリーマン家庭に   女中として住み込んだ。若奥様は22才、タキは   14才の時だった。赤い屋根を乗せ、美しいステ   ンドグラスやサンルームを擁する新しい洋館に   は、両親と一人息子の少年が住んでいて、そこ   で信頼を受け働いた10余年の生活はタキにと    って何にも替えがたい思い出の日々になる。

   最終章、じわじわとしみじみと。ミステリアスんな   空気もたたえながら、ストロボ撮影された映像    のように大伯母タキの若かりし日々がフラッシ    ュバックされて、ストーリーは現代の展開を見せ   る。第143回直木賞

<101020>







岸辺の旅             湯本 香樹実

 



   ある日、ふと気がつくと三年前にいなくなった夫が   目の前に立っている。
   一緒に旅をするのは、彼岸と此岸の間に横たわる   河の岸辺、死者と生者のはざかいだ。
   残された者にとっての旅は、死者が死者になる為   の時間を共有することだったのか。
   夫の死を事実として呑みこむまでの旅。


「あの男はどう見たって、もう崩れかけていた。なのに女房を連れまわして、まだうろうろさまよっている……」(p.177)

<101006>















inserted by FC2 system